【JFCAコラム】「人生100年時代を生きるサッカー指導者」⑤ 指導者にあった資産運用とは(2)

現在、プロクラブのコーチだけでなく、街クラブでもプロコーチとして生計を立てているコーチが多くいます。
 今回は、そんな指導者が幸せな人生を送り、指導者として、ステップアップしていくためのヒントとなる連載の第4回です。

執筆者は、資産管理のプロフェッショナルの馬場勝寛氏(株式会社Innovation IFA Consulting(https://innovation-ifa.co.jp/) 代表取締役社長) です。

※株式会社Horse IFA Partnersは第三者割当増資を行い、2020年2月1日より株式会社イノベーション(証券コード3970)の子会社となりました。また同日付で社名を株式会社Innovation IFA Consultingに変更致しました。

 第5回は積立投資の制度について考える内容となっています。

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【積立投NISA】

前回積立投資についてコラムを書いたが、今回はその積立に関する1つの制度について説明したいと思う。

積立NISAと言う単語は、誰しも何となく聞いた事があるだろう。しかし、中身に関しては詳しく知らない人も多い。

積立NISAとは、2018年から始まった、日本に住む20歳以上の人を対象とした制度だ。現状では2018年から2037年までが積立期間となっており、2018年から始めた人なら、最長で20年間投資する事が出来る。恐らく2038年以降も延長されるのではないかとも言われているが、いずれにしても長い期間をかけて積立をする事を目的とした制度であると言える。

大きな特徴は、3つ。

  1. 金融庁が定めたETFや投資信託と言った金融商品を買う事が出来る。
  2. 年間40万円が買付金額の上限。
  3. 売却した際、利益にして税金がかからない。

利用する証券会社にもよるが、ETFや投資信託は100円から買付する事が出来るので、初心者でも始めやすい金額だ。

銀行口座と証券口座を紐づけて、毎月決まった金額を自動で積み立ててくれる設定にする事も出来るので、最初に設定だけしてしまえば非常に便利な制度であると言える。

税金に関しても優遇されている。例えば、証券口座で売却益が発生すると、本来なら利益に対して約20%の税金が徴収される。100万円投資して、50万円利益が出ると、約10万円税金として徴収される計算だ。しかし、積立NISAは売却益に税金がかからないので、50万円の利益がまるまる手元に入る。

前回のコラムで、「フィデリティ・米国優良・ファンド」を2000年3月から2020年2月まで毎月1万円ずつ積立したら、いくらになるのか説明した。

240万円の元金に対して、537万円にまで評価額が上昇しているが、実際にはこれを売却した場合297万円の利益が発生するので、約60万円が税金として徴収される事になる。

積立NISAなら、この税金がかからないのだ。

もちろん、積立NISAを利用したからと言って必ず利益が出るとは限らないので注意も必要だが、相対的に考えて、積立NISAはとても有効的な制度である。

まだ始めてない人は、まずは出来る範囲で始めてみては如何だろうか?

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執筆者プロフィール:

馬場勝寛

・現職:株式会社Innovation IFA Consulting(https://innovation-ifa.co.jp/) 代表取締役社長

(事業内容)資産運用、タックスマネジメント、法人のコスト削減、プロサッカー選手が現役、そしてセカンドキャリアを歩む上で、徹底した資産管理を行い、豊かな生活が送れるようサポート致します。

・経歴:1990年茨城県つくば市生まれ、2013年筑波大学体育専門学群卒業。 2013年野村證券株式会社入社。静岡支店にて中堅企業とそのオーナー様を担当し、その後、本社人材開発部付きで、海外修練4期生として中国の北京へ渡航。
2018年にIFAとして独立。
2019年2月、株式会社Horse IFA Partners(現Innovation IFA Consulting)を創業し、現在に至る。
趣味はサッカーで、高校時代にはインターハイで全国制覇。個人では大会優秀選手に選出される。